環境の変化が原因に?
【五月病の症状や対策】

環境の変化が原因に?<br>【五月病の症状や対策】

4月は、転職や転勤、部署異動、昇進、ご家族の進級・進学など、環境が大きく変わる時期です。仕事や人間関係など慣れない環境に身を置いていると、気づかないうちに無理をしてストレスを溜め込んでしまう方も少なくありません。こうして1ヶ月が過ぎて5月になる頃、様々な心身の不調が現れることがあります。これが『五月病』です。
自分自身が何かしらの不調を感じることもあると思いますし、一緒に働く新入社員や部下が不調を訴えるケースも出てくるかもしれません。まずは、五月病と言われる症状や、症状を緩和するためのセルフケアなどを理解することから始めてみましょう。

INDEX
01:要注意!こんな症状は不調のサインかも?
02:心身共に健やかな日常生活のために…セルフケアをご紹介
03:新入社員や部下は大丈夫?関わり方にも工夫を

01:要注意!こんな症状は不調のサインかも?

【身体的症状】
☑ 最近眠りが浅い、途中で目が覚めてしまう
布団からなかなか出られない
めまいや耳鳴りが起きる
頭痛や腹痛がある
食欲が落ちてしまう
体が疲れやすい
通勤電車に乗るのが苦痛になる

【精神的症状】
☑ 気分が落ち込んでしまう
ささいなことでもイライラしてしまう
集中力がなくなる
必要以上に不安になる
プレッシャーや緊張を感じやすい
人付き合いが面倒になる
自分の好きなことや趣味への意欲がなくなる
落ち着きがなくなる

身体的な不調から精神的な不調まで様々な症状がありますが、一つでも当てはまるものがある方は、まず今の自分の心身の状態と向き合ってみることから始めてみましょう。五月病は放っておくとうつ病に進行してしまうケースもありますので、少しでもおかしいなと感じることがあれば友人や家族、上司、産業医などにためらわず相談することや、医療機関の受診などを検討してみてください。

02:心身共に健やかな日常生活のために…セルフケアをご紹介

「真面目」「義務感が強い」「几帳面」「凝り性」「完璧主義」「他人に気をつかう」といった方が、五月病になりやすいと言われています。力の抜き方がわからず頑張りすぎてしまったり、生活リズムが不規則で疲れが取れなかったりすることで不調も出やすくなるので、適度な休息やリラックスは意識するようにしましょう。
日常での少しの心がけや工夫でできる心身のケアをご紹介しますので、上手にストレスと付き合える環境を作っていきましょう。

睡眠をしっかり取って規則正しい生活を
身体の疲労を回復するためにも、脳を休める睡眠はとても重要です。脳がオーバーヒートしないように、最低でも6時間は睡眠時間を確保できるようにしましょう。

3食バランスよく食事をとる
実は食事とメンタルは繋がっており、栄養バランスが偏った食事をすると体調にも様々な異変が生じます。まずは食事への意識を変えるところからでもスタートしてみましょう。

適度に体を動かす機会をつくる
散歩やサイクリングなど手軽にできる運動をするだけでも、自律神経が整い、ストレス発散や気分転換になります。

気持ちを書き出してみる
もやもやした気持ちを紙に書き出すことも一つの方法です。自分の気持ちを客観視できますし、落ち着いて頭の中を整理することで解決策が見つかることもあります。

お腹を使って深く呼吸をする
不安や緊張が高まると、呼吸が浅く速くなってしまいます。腹式呼吸でゆっくりと深呼吸をすることで、心がリラックスします。5分程度続けてみましょう。

音楽を聴く
お気に入りの音楽でももちろんOKです。また、優しくゆったりとしたテンポの音楽は心をリラックスさせ自律神経を整えるのでオススメです。

周囲とコミュニケーションを取る
友人や家族など話しやすい相手に自分の気持ちを伝えたり、楽しく会話したりすることで、もやもやした気持ちが晴れることもあります。一人で抱え込まず、ぜひ誰かに話してみてください。

笑顔を意識する
ストレスがたまると交感神経が優位になりますが、笑うことで副交感神経が優位になります。笑顔を意識することで2つの神経がバランス良く働くので、リラックスした状態になると言われています。まずは口角を上げることから始めてみてはいかがでしょうか。

03:新入社員や部下は大丈夫?関わり方にも工夫を

マネジメントを行う立場の方や新入社員・異動社員を迎えた部署の方であれば、一緒に働く仲間のちょっとした変化にいち早く気づくことも、五月病の予防に効果的です。以下のような兆候が見られた場合には、適切なサポートを行っていきましょう。

【症状チェック】
☑ 顔色が悪い、眠そう、表情が暗い
☑ 遅刻するようになる
☑ 仕事に集中できていない
☑ 約束事が守れなくなる
☑ 不注意によるケアレスミスが増える
☑ コミュニケーションの量が減る
☑ 身だしなみへの配慮がされていない

定期的に1対1でコミュニケーションを取る機会を設けたり、ストレスチェックを行ったりすることで、早めに心身の変化に気づくことができます。また、声かけや協力が自然と生まれるような風土づくりや、ワークライフバランスを実現できるよう労働環境を整えるなど、会社全体で取り組んでいくことが重要です。

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五月病は、どんな方でもなり得る可能性がある心身の状態です。誰もがストレスを抱えている時代だからこそ、そのストレスと上手に付き合っていく方法を考え、実践していくことが大切なのではないでしょうか。

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