MRは、就業時間が長く全国転勤もある仕事。そのため、結婚や出産を機にやむを得ず退職を選ぶ女性MRも少なくありません。
今回は、結婚を機にMRの仕事から一度離れ、5人のお子さんを育てながら再びMRとして働いている女性にインタビュー。
MRに復職した理由やブランクの埋め方など、気になるお話をいろいろとお伺いしました。
「ライフイベントを経てもMRを続けたい」「もう一度MRの仕事がしたい」そう考えている方は必見です!
※後編のこちらの記事もぜひチェックを!
今回お話をうかがったのは…
2歳から小学3年生まで5人のお子さんを育てながら
フルタイムで働くママさんMRのAさん。
MRのお仕事は、いつから始められたのですか。
私は、新卒でMRの仕事をスタートして、オンコロジー領域などを担当していました。
26歳の時に結婚し、仕事と家庭を両立していたのですが、体調を崩してしまったことから退職。
でも、もともとじっとしていられない性格なので、1年程度お休みして体調が回復したことからMRに復帰しました。その後は、輸入食品店やハウスメーカーなど、いくつか異業種の仕事を経験し、今はまたMRとして働いています。
2度目のMR復帰は、どのような想いがあったのでしょうか。
私の場合、異業種での経験があったからこそ、MRの仕事の面白さに改めて気づくことができました。
どれもやりがいある仕事でしたが、何か行動する時にすべて本部や上司からの指示のもと動かなければならなかったんです。
「こうしたらもっとよくなるのに」という想いがあってもなかなか実現までには至らず、自分のやりたいことができないもどかしさを感じる場面が多々ありました。
一方でMRは、自分が任されたエリアに責任と裁量を持って取り組んでいく仕事。思ったことはどんどん行動に移してより良くしていきたいという私の想いにも合っていると感じ、原点回帰でもう一度チャレンジしてみることにしました。
また、MRは薬を通して患者さんの人生を豊かにできる、社会的意義の高い仕事でもあります。誰かの役に立つ喜びをまた感じたいという想いもありました。
ブランクがあることに、不安はありませんでしたか。
不安がなかったと言えば嘘になります。MRとしては5年のブランクがありましたから、MRとして復職できるのか、チームの中にちゃんと入っていけるか、知識の面でついていけるか、子育てと両立できるか…様々な不安や葛藤もありました。
でも、戻ってみると意外と大丈夫でした!MRの仕事は常に変化に合わせて臨機応変な対応が求められますが、それって育児とすごく似ているんです。
日々子どもの様子や変化に合わせて状況を判断し動いていくというスキルが育児で磨かれていたので、意外とすんなりMRの仕事にも慣れていくことができましたね。
私のようにブランクがあったMRの女性にお話を聞くと、みなさん同じようなことをおっしゃっているので、不安になる心配はないと思いますよ。
もちろん勉強などは大変ですし、子育てとの両立も決して楽ではないです。ただ、家族や周囲のみなさんに甘えられる所は甘えながら、仕事も育児も自分なりに楽しむようには心がけています。
MRとして様々なプロジェクトに携わっていると伺いました。
新卒入社の会社では、まずオンコロジー領域を担当。その後は高血圧や花粉症などのアレルギー薬に関わっていました。現在の会社でMRに復帰してからは、ジェネリック医薬品やプライマリー領域に携わっています。
オンコロジーは、患者さんがどのように予後を過ごされるかを考え、医療を継続していくことが重要。間接的にではありますが、MRとして患者さんに寄り添い提案していく大切さを学ぶことができました。
プライマリー領域では、自社の薬をいかに使ってもらえるかが重要。最初に選んでいただける薬となるために、しっかりとメリットを訴求することの大切さを学びました。
ジェネリック医薬品は、より一般消費材に近いイメージで、錠剤の中にはどんな添加物が入っていて、身体の中でどう作用するかなど、より詳しく説明していく必要があることを学びました。
また、お話しする相手は院長や理事長、調剤薬局の社長など、経営層の方になります。会話の内容も保険診療の点数や制度についての話が中心。“病院や薬局を成長させるために、安定的に経営するためにはどうすればよいか”という視点での情報提供が求められるので、今までのMR活動とは全く違った知識や考え方を学ぶことができました。
様々な領域にチャレンジさせてもらえているのはとても貴重な経験ですし、MRとしての幅の広がりも感じています。
今後のキャリアについて、どのように考えていますか。
まずはいま勤務しているエリアで2年、3年と経験を積み、先生の困っていることを読み解けるくらいまで関係性を構築していきたいです。
将来的なキャリアとしては、女性MRの力になれる仕事がしたいと思っています。
私は5人の子どもを育てながらMRを続けているので、働く母親として伝えられることは多いです。
子育てとの両立で悩んでいるMRや今後母親になるかもしれない女性MRのサポートやマネジメントにも興味があります。
自分の経験を活かせる仕事やポジションで、ずっと働くことを楽しんでいきたいですね。
※後編のこちらの記事もぜひチェックを!
※今後のMRとしてのキャリアを相談したい方は、ぜひこちらからキャリア相談会にいらしてみてください!