働く女性のホンネVol.13
~自分や家族を守る防災について考える~

働く女性のホンネVol.13 <br>~自分や家族を守る防災について考える~

皆さま、こんにちは、「MR Women’s Life」編集者の吉岡です。

去る9月1日は「防災の日」でした。今からちょうど100年前の1923年9月1日に起きた関東大震災がきっかけとなり制定された防災の日ですが、今年は関東大震災から100年の節目となったため、関東大震災を振り返り今の防災につなげることをテーマにしたテレビ番組を多く目にしました。
地震大国と言われる日本では、そう遠くない未来に、南海トラフ地震や首都直下地震などが起きる確率が非常に高いと言われています。私も都内に住んでいるので特に首都直下地震の情報には非常に敏感になっていますし、ここ最近地震も頻発しているので、「次は大きい地震が来るのではないか」という不安がよぎります。

災害は、いつ来るかわからない、いつ来てもおかしくない状況です。だからこそ、日ごろの備えが何よりも大切になります。もしもの時に対処できるよう、また自分や大切な人の命を守れるように、今からしっかりと準備をしておきたいものです。

まずは、身の回りから防災に備える

災害が起きた時にも最小限の被害で生活を維持するために、身の回りの工夫や用意しておくべきものがたくさんあります。
まず重要なのが、ご自宅の家具などの転倒防止です。地震が起きた時に、家具の下敷きになってしまったという被害をよく耳にします。高さのある家具は壁に固定したり、万が一家具が倒れた時に入口を塞がないような配置にしたり、少しの工夫で被害を防げる可能性があります。
ちなみに我が家では転倒防止のほかに、避難する際に物が倒れたり割れたりしていても歩けるよう、日常で履くスリッパはガラスなどを踏んでも大丈夫なもの、子どものベッド脇には古くなった上履きを置いて備えています。

そして、ご自宅に必ず用意しておくべきものが「防災グッズ」です。外へ避難する際の「持ち出し用」と、「自宅備蓄用」の2つを準備しておくと安心ですね。どんなものを準備したらよいのかは、以下の参照サイトに防災グッズリストが載っているのでご参考にしてみてください。今備蓄しているものの賞味期限が切れていないか、足りないものはないかなど、定期的に確認する習慣を身に付けておくこともおすすめです。

参照:災害が起きる前にできること(首相官邸サイト)

幼いお子さんやご高齢の方がいるご家庭の対策

先日観ていたテレビ番組で、乳幼児がいるご家庭における防災対策の注意点が特集されていました。
災害が起きると、いつも通りの食事が取れなくなる可能性が非常に高くなります。大人であればその状況を理解し、備蓄の量も考えながらあるもので食いつないでいくことができますが、乳幼児になるとそうはいきません。まず被災状況にあるということは理解出ませんから、嫌いなものは食べませんし、我慢することもできません。
ミルクや離乳食は普段口にしているものや好みのものを用意しておくことが大切だと指摘されていて、小さなお子さんがいるご家庭ではこういった面でも配慮が必要なのだと気づかされました。お子さんだけでなく、アレルギーをお持ちの方や、食べられるものが限られる高齢者の方も同じ視点で備えることが重要だと思います。

おすすめはローリングストック

非常用として日用品や食料を揃えることは大変に感じるかもしれませんが、「ローリングストック」を実践すれば日常生活と関連づけながら備蓄を行うことができます。

ローリングストックとは、いつも利用している食品や日用品で、非常時にも利用できるものを多めに備蓄しておくことです。自宅で暮らしている人数×最低1週間分で必要なものをストックします。それを普段の生活の中で消費しながら、消費した分は買い足していくという方法です。これならお子さんのミルクや離乳食も、日常のお買い物で多めにストックしておけばOKなので、お手軽かつ無駄も省けます。

参照:農林水産省「家庭備蓄ポータル」

自然災害と同様に注意が必要な人災

災害が起きている裏側で、実は多くの人災が起きていることをご存知でしょうか。関東大震災関連のニュースを通じて感じたのが、人災は自然災害と同じくらい、またはそれ以上のダメージを与えるということです。関東大震災当時は今のようにメディアが発達していなかったので情報の流通も遅く、様々なうわさやデマ、風評被害が発生していたようですが、その風評被害により、地震とは関係のないところで人々が犠牲になる事件も起きていた、ということでした。
また、東北で甚大な被害が出た東日本大震災においても、携帯のチェーンメールなどで事実ではないうわさが拡散されてしまったことにより、人々が冷静な判断ができなくなるという状況が起きていたようです。
その他にも、例えば多くの人が避難のために同じ場所へ殺到してしまえば、群衆雪崩などの二次被害が起きる危険あります。このように、人が起こす行動によって新たな災害リスクが発生してしまうのです。

自分自身が災害に巻き込まれ不安や混乱がある中、ネットで多くの情報が得られる現代においては特に、情報の真偽を精査するのは極めて難しいことだと思います。ただ、その中でも今自分が得たのは正しい情報か、その上でどのような行動を取るべきなのかを一度冷静に考えるという気持ちは、常に持っておかなければいけないと私は感じています。

ご家族や大切な人と“もしも”を考える

お子さんは保育園や学校、ママパパはそれぞれ会社に出勤。その状況で災害が起きた時、ご家族の間でどのような行動をするか話し合えているでしょうか?災害が起きると公共交通機関が利用できなくなり、帰宅も困難になるでしょう。スマホなどの電子機器も、使用できなくなることが考えられます。
もしもの時には、会社からどのようなルートで帰宅をするのか、誰がお子さんを避難場所まで迎えに行くのか、連絡が取れない時どこに集合するのかなど、あらかじめ想定して決めておくことが重要です。我が家は、平日の日中に被災した際の避難場所を家族で確認したり、被災のレベルによっては、群衆雪崩を避けるため無理に帰宅せず、会社に寝泊まりするというルールを確認し合っています。

全国各地、どこでも地震が起こる可能性はあります。日本に住んでいる以上、防災は必要不可欠です。自分や大切な人を守るためにも、日常の備えをもう一度見直してみませんか。

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