【女性MR×マネージャー対談】
育児休暇後の職場復帰、仕事と育児の両立をどう実現?

【女性MR×マネージャー対談】<br>育児休暇後の職場復帰、仕事と育児の両立をどう実現?

産休・育休制度の歴史は、1990年代からスタートしました。1992年に「育児・介護休業法」の施行により本格的に導入され、令和4年には法改正により「産後パパ育休」や「分割取得」なども可能となっています。
育児休業制度を詳しく知りたい方はこちらから:厚生労働省「育児休業制度特設サイト」

しかしながら、休暇中のフォローや、職場復帰後にこれまでのキャリアを維持できるかという不安を抱える女性も少なくありません。その際に重要なのは、不安に寄り添ってくれる存在がいることや、職場の理解、サポート体制です。

今回は、育児休暇を経てMRとして復帰を果たしたSさんと、そのマネージャーであるOさんとの対談を通じて、産休・育休中の心境、フォローの重要性、職場復帰に対する不安や解消方法、将来のキャリアをどう築いていくかについて語っていただきました。

【目次】
トークテーマ 1: 「産休前の準備、できていますか?」
トークテーマ 2: 「仕事復帰に不可欠なパートナーの協力、どう考える?」
トークテーマ 3: 「仕事復帰後の不安、乗り越えるために必要なこととは?」
トークテーマ 4: 「待機期間を活かす自己成長の秘訣とは?」
まとめ:育児とキャリアを両立するために

プロフィール

Sさん(MR):内資系製薬会社でMRとしてのキャリアをスタート。ご主人の転勤を機にサイネオス・ヘルスに転職し、コントラクトMRへと転身。外資系製薬メーカーで3年半にわたって、糖尿病、不眠症、ワクチンなどのプライマリー領域プロジェクトで活躍。昨年第一子を出産し、育児休暇を経て復帰。フィールドMRとして働くことを目指してプロジェクトを待ちながら、スキルアップに励んでいる。

Oさん(マネージャー):未経験MRとして旧inVentiv Healthに入社し、外資系・内資系製薬メーカーの複数のプロジェクトに携わる。その後、フィールドマネージャーとして活躍する傍ら、第一子を出産。育児と仕事を両立させながら、ビジネス開発やダイバーシティプロジェクトのマネージャーも務めた。自身の子育て経験を活かし、現在は女性MRのマネジメントやキャリア形成を支援。豊富な経験と的確なアドバイスで、安心して将来の道を切り拓いてもらうためのサポートを行っている。

トークテーマ 1: 「産休前の準備、できていますか?」

Oさん:「私がSさんと初めて話したのは、産休前の面談でしたね。改めて、産休に入る前はどのようなお気持ちだったか伺えますか?」

Sさん:「復帰後もこれまでのように仕事を続けられるのか、という漠然とした不安を抱えていました。当時私が配属されていたプロジェクトにはママさんもいましたが、皆さん配属先企業の正社員で時短勤務でした。私はフルタイムでの復帰になると想定していたので、うまく両立できるかどうか少し心配でした。」

Oさん:「やはり復帰後のことは不安ですよね。私もなるべく不安を解消して安心してお休みに入ってもらえるように、産休前の面談では様々な話をするようにしています。必要な手続きや休暇中の対応について丁寧に説明するのはもちろんですが、復帰の時期、保育園の状況、さらにはご家族や周囲のサポート体制についても確認しています。事前に聞いておくことで復帰時のプロジェクトも検討しやすいですからね。」

Sさん:「私は妊娠中から保育園探しを始めました。役所へ行って待機児童の数を確認して、見学にも行きました。あの時は大きなお腹を抱えていて少し大変でしたが、準備のおかげで無事に第一希望の保育園に入園できてよかったです。」

Oさん:「出産前から行動しているのは素晴らしいですね。仕事復帰を考えているのであれば、早めの準備が本当に大事ですし、私も面談で『保育園探しは早めに始めるべき』と必ず伝えています。実際、自治体によって待機児童の状況は全然違いますから、産休前にしっかりと調べておくことが後々の安心につながります。」

Sさん:「本当にそう思います。不確実な情報に惑わされるのではなく、自身で役所に行きリアルを知ることで、早めに行動することができました。出産後はいろいろとバタバタしてしまうので、妊娠中にしっかり準備していたことで負担が軽減されました。」

トークテーマ 2: 「仕事復帰に不可欠なパートナーの協力、どう考える?」

Sさん:「これは復帰前に感じたことなんですが、自分自身の準備だけでなく、夫の協力体制も重要ですね。」

Oさん:「そこは本当に大事です!私もママさんMRと話すときには、パートナーのサポートはもちろんのこと、もし近くにいらっしゃるようであれば、両親やそしてママ友との助け合いも育児の貴重な支えになるということを伝えています。」

Sさん:「そうですね、我が家の場合は、夫が3ヶ月間育児休暇を取得してくれ、積極的に育児に参加してくれました。最初は慣れないながらも、料理と授乳以外の家事・育児はいつの間にかお互いが求めるレベルで取り組めるようになりました。」

Oさん:「それは素晴らしいですね。最近では、男性も育児休暇を取得するケースが増えてきていますが、まだまだ少ないですし、どう協力したらよいかわからない人も多いと思います。パートナーと協力することが仕事と育児の両立や希望のキャリアを実現していく上では欠かせません。協力してもらえることは、心の安定にもつながりますよね。Sさんは、ご主人にどのように協力をお願いしていたんですか?」

Sさん:「実は結構難産だったのですが、夫も終始立ち会ってくれて出産の大変さを共有できたことは大きいかもしれません。また、夫には今後もフィールドMRとして活躍したいこと、近くに頼れる親もいないので自分たちでやっていかなければいけないことなど、子育てやキャリアについてしっかり事前に話し合えたのが良かったと思います。今は私が一人で外出しても、夫と子ども2人で問題なく過ごせます。夫にとっても、育児は自分の役割だという意識がしっかりと芽生えました。夫婦2人の子どもですからね。」

Oさん:「パートナーとも、出産後の役割分担や将来のビジョンをしっかりと話し合うことが、協力体制を築く秘訣ですね。」

トークテーマ 3: 「仕事復帰後の不安、乗り越えるために必要なこととは?」

Oさん:「復帰をしてからは、Sさんとキャリアについてお話しする機会がとても増えましたね。毎回電話をすると、1時間くらい話し込んでしまいますよね。」

Sさん:「いつもありがとうございます。現状は希望に合うプロジェクトがなく待機の状態なので、正直思うようにいかない焦りと不安があります。どこでもいいのでアサインしたいという気持ちになったこともありました。その度に、さまざまな選択肢を持ち、広い視野で見ることの大切さを伝えてくださったので、自分自身のキャリアを改めて考えるきっかけをいただきました。」

Oさん:「実は、他のママMRたちも同じように悩んでいるんですよ。特に、真面目にキャリアを考えている人ほど、思うようにいかないジレンマや悔しさを抱えていて、電話ではみんな涙を流しながら話してくれます。出産後の不安定な気持ちは、ホルモンバランスの影響だと励ましながら、そういう時こそじっくりと話を聞いて、進むべき方向へ導いてあげることが私の役目だと思っています。」

Sさん:「復帰から数ヶ月経ちますが、今考えるとあの時なんであんなに悩んでいたんだろうと思うことがたくさんあります。そのたびにOさんに相談させてもらうことで、前向きに次のプロジェクトを待ちながらスキルアップに励むことができています。」

トークテーマ 4: 「待機期間を活かす自己成長の秘訣とは?」

Oさん:「Sさんは待機中の時間を有効に使って、積極的に社内のeラーニングを受講していますよね。その姿勢は本当に素敵です。」

Sさん:「育休中は毎日子どもとばかり接していたので、いざ復帰してみると思った以上にビジネストークがうまくできず、会話の内容もなかなか頭に入ってこなかったんです。頭の中を仕事モードにするためにも、eラーニングはとても役立っていますね。講座が1000以上あり興味があるものを自由に選べるので、まずは日常の中で気づきとなるものなどを最初に学んで音声と文字を頭に叩き込むリハビリを行ってから、徐々にビジネスに関する内容へとシフトし感覚を取り戻していきました。」

Oさん:「その進め方はいいですね。特に面白かった内容はありますか?」

Sさん:「アジャイルに関する講義は面白かったですね。出産前の配属先でアジャイルな働き方を推進していたのですが、講義を受けたことでより理解が深まりました。その他にも、正しく意味を理解できていなかったビジネス用語もあり、多くの学びがありました。」

Oさん:「Sさんの週報を見ても、しっかり成長しているのがわかります。最終的にテストをクリアしないと次に進めないシステムも、真剣に学び続けるモチベーションにつながりますよね。その姿勢が、長期的なキャリア形成にもプラスになります。特に、サイネオス・ヘルスの研修は米国本社が提供している世界基準の内容を、日本語に訳したものです。高いレベルの学びを得られると思います。」

Sさん:「語彙力も増えましたし、社会人として成長できている実感があります。自分の成長を楽しみながら準備ができているので、次のプロジェクトで働くのが楽しみです。」

まとめ:育児とキャリアを両立するために

今回の対談を通じて、Sさんが感じた『産休・育休前後のフォロー』の手厚さによって、職場復帰をスムーズに導いたことがよくわかりました。Oさんがしっかりとサポートし、具体的なアドバイスや準備を促したことで、Sさんは不安なく仕事と育児を両立できる環境が整いました。また、待機中の研修が自己成長につながり、アサイン後にすぐに活躍できる状態を維持できていることも大きなポイントです。これらの手厚いサポートと充実した研修が、キャリアと育児の両立の力となっていることが伝わる対談でした。

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