近年、製薬会社で働くMR人材は多様化しています。なかでも、看護師資格をお持ちの方がMRとして働く姿も珍しくなくなりました。
医療現場に精通し、患者様に近い存在として働いてきた看護師のスキルと経験はMR職で高く評価され、現在多くの企業に求められています。
サイネオス・ヘルスでも、看護師からキャリアチェンジされた方が多数活躍されており、その数は年々増えています。前回ご紹介した「前編」では、実際に、看護師からMRへの転職を叶えたサイネオス・ヘルスの3人の女性に、キャリアチェンジを考えたきっかけや、入社前後のギャップ、研修などについて語っていただいきました。
ー前編はこちらから
【スペシャル座談会】～ホンネで語る！看護師からMRへの転職（前編）～
今回は、対談の「後編」として、MRの仕事の大変さややりがい、看護師経験をどのように活かしているか、そして今後の目標などを語っていただきました。
参加者プロフィール
・Kさん（33歳／2023年7月入社）
経歴：救命センター(3年)→循環器系病院の二次救急(3年)→循環器系クリニック(2年)→コロナ重症センター(3ヶ月)→コロナ関連のメディカルコンシェルジュ(1年半)
・Uさん（26歳／2023年8月入社）
経歴：新卒で大学病院の手術室(3年)
・Aさん（31歳／2023年8月入社）
経歴：大学病院(7年)→コロナ関連病院→メディカルコンシェルジュ
【Index】
MRの仕事について
看護師経験が活かせる場面
日常生活での変化
やりがい・これからの目標
MRの仕事について
ーMRは営業的要素が強く売上数字の目標もありますが、その点についてギャップはありましたか。
Ａ：想像していたよりも営業要素が強かったですね。今は思うような成績を残せていないので落ち込むこともありますが、まだMRになって日が浅いので、長期的な視点で考えるようにしています。
これは私の考えですが、薬が世の中に出るまでには創薬や臨床試験など長い道のりがあります。私たちが直接目にする機会のない、薬剤を上市するまでの、その長い道のりの中で関わられた多くの方々の努力に報いるためにも頑張らなければという想いを胸に、日々、取り組んでいます。
U：私も実際に働いてみて、営業色の強さを実感しています。まだ1年目でそこまで大きなプレッシャーを感じてはいませんが、今後は自分の実績をより意識していかなければいけません。
そのために、今のプロジェクトは広範囲を担当しているので、戦略的に行動する力を磨いていきたいです。まだ自分自身が営業的志向になり切れていない部分もあるので、数字も意識できるような思考回路を鍛えていきたいと思っています。
K：私の配属先は営業所がなく全員リモート勤務なので、毎週オンライン会議で数字の確認や営業戦略を話し合っています。まだ市場性を考えた営業活動などが出来ていない部分もあるので、経験豊富な先輩方にアドバイスをいただきながら目標数字を達成できるよう取り組んでいます。
ーその他に何か「MRのイメージが違った、変わった」と感じる出来事などはありましたか。
A：看護師時代は、MRの方が医局の前に立っている姿をよく見かけていました。なぜ立っているのかなとその当時は思っていたんですが、MRになってみて先生とお話しする時間を確保するための手段の一つだと理解できました。
ただ、やはり病院は患者様第一なので、院内で営業をさせてもらっているという立場を忘れずに取り組むことが大切だと思っています。
K：先生と話すチャンスを掴むのって難しいですよね。看護師であれば患者様のことなどをいつでもフラットに会話できていたので、その立場の違いは実感します。先日はたまたまコンビニで担当している病院の先生にお会いしたんですが、立ち止まってお話を聞いてもらえなくて…。その点はやはり看護師と違いますし、MRは必死で先生を追いかけなければいけないということを感じた出来事でした。
U：私はコロナ禍での入職ということもありMRの方が病院に出入りできない時期だったことや、オペ看でお2人のようにMRの方と関わる機会がほとんどなかったので…イメージの変化は特に感じなかったですね。
看護師経験が活かせる場面
ー日々のMR活動の中で、看護師経験を活かせる場面はありますか。
Ｋ：MR認定試験は看護師試験と似ていると感じました。医薬品など知っている言葉も多く出てきますし、カタカナの用語もスッと入ってくるので勉強しやすいです。
あとは、名刺に“看護師”と書かれているので、「なんでMRになったの？」と会話のきっかけになることが少なくありません。
A：「看護師だったんです」と話すと、興味を持ってくださる方は結構いらっしゃいますし会話が弾みますよね。
私は看護師の時に感じていたこと、悩んでいたことも提案の際に活かしています。例えば、看護部長に説明会を依頼する時には「看護師さんのこういう部分をお手伝いできると思いお薬を提案したいです」と気持ちを理解しているからこそのアプローチができます。
また、先日は訪問看護ステーションにアポイントを取ったんですが、これも看護師としての経験から在宅に市場があるのではと思っての行動だったので、様々な場面で活きています。
U：私は知識面が役に立っています。前職で様々な診療科と関わった経験があり基本的な知識を持っているので、先生が話していることを理解できるというところは強みにもなっていると思います。
先生には看護師だったことを積極的に伝えるようにしていて、私自身を覚えてもらえるよう説明会のスライドにでもアピールしているんです。実際に、開業医の先生などは2回程度の訪問で覚えてくださいますし、看護師さんとも距離を詰めるきっかけになっています。
日常生活での変化
ー一般企業での勤務となり、生活のリズムなども変わったと思います。実際に働き方や生活面で変化を感じることはありますか。
Ａ：看護師時代は夜勤があったので、今は夜勤ゼロで大きくリズムが変わりました。月～金に勤務して土日休みという働き方も初めてだったので「5連勤は辛いかな」と心配していましたが、まったく問題なかったです。
あとは、車の運転を日常的にするようになりました！私の担当エリアは群馬県で基本的に車移動なので、MRになってからペーパードライバー講習にも通いました。正直最初は不安でしたが、今では問題なく運転できています。
K：私は三重全域を担当しているんですが、基本は直行直帰です。訪問の際は高速を使って朝早くからの移動があるので、生活のリズムにばらつきがあります。
私も最初はAさんと同じくペーパードライバーレベルだったので車への抵抗感がありました。でも、乗ってみたらなんとかなりましたね！車の中では音楽を聞いたりと、自由に快適に過ごしています。
U：私の大きな変化は、自分でスケジュールを立てられることですね。看護師をしていた時は毎日決められた手術に入るためきっちりとしたスケジュールが組まれていました。今は「今日は内勤をメインにして、明日は訪問を頑張ろう」など自由度が高く自分の裁量で決められるので、魅力に感じています。
運転に関しては、担当が千葉県の一部でそこまでエリアは広くないのでお２人より移動距離は少ないですが、仕事での運転に慣れていなかったのではじめは少し怖かったです。
やりがい・これからの目標
ー入社から3～4ヶ月経ってやっと仕事に慣れてきた頃だとは思いますが、今やりがいに感じていることはなんですか。
U：自分が伝えたデータや情報をもとに、患者様に薬を処方してもらえた時です。患者様から「この薬がないと困る」と言ってもらえたと先生がお話ししてくださることもあり、自分の活動が誰かの役に立っていることを実感できています。
A：看護師の仕事は、患者様に直接「ありがとう」と言っていただけるのでやりがいを感じやすかったですが、MRは直接患者様の顔を見ることができません。だからこそ、先生に薬を使ってもらえるかどうかがやりがいに直結すると思います。
ー最後に、これからの目標や今後目指しているキャリアがあれば教えてください。
A：私は将来的にオンコロジー領域のMRに挑戦したいと思っています。看護師時代は7年近く女性疾患などのオンコロジー領域に関わっていたので、そこでの経験をMRの仕事にも活かしていきたいです。
K：まずは、今の仕事に自信を持てるようになりたいですね。役に立っているという実感を得られる仕事がしたいです。
その先のキャリアとしては、医療機器営業にも興味があります。サイネオス・ヘルスは様々なキャリアの選択肢があるので、幅広い視野で考えていきたいです。
Ｕ：様々な領域を経験できることが、コントラクトMRの最大のメリットだと思っています。まだ「この領域をやりたい」という明確な目標はありませんが、経験を積む中で携わりたい薬を見つけていきたいです。
また、子育てをしながら現役で働いている方、若くして役職に就いている方など、女性でもキャリアを積みやすい環境があると感じています。広い視野を持って、MRとしてのキャリアや働き方を考えていきたいです。
ー看護師を続けていても思うようなキャリアを積めないと感じMRに転身した3名ですが、働き始めてわずか数ヶ月で、この先の目標やキャリアをしっかりと思い描きながら活躍しています。性別に関係なく、頑張り次第でキャリアアップできるのがMRの仕事です。ぜひ、理想のキャリアへと羽ばたいていってほしいと思います。。
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【スペシャル座談会】～ホンネで語る！看護師からMRへの転職（前編）～
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